~2日。
ちょっぴり久しぶりに読む大好きな荻原浩さん。
この人の作品読むと元気になれるんだよね~。
この物語の主人公、遠野啓一は9年前、
民間の企業を辞め、東京から実家のある駒谷市へUターン。
駒谷市役所の職員となり、家庭を持ち子供も二人いる平凡な男。
特に忙しくもなく残業もない平凡な日々を過ごしていたが、
あるときテーマパークを運営する第三セクター「ペガサスリゾート開発」の中に
新設された「アテネ村」という赤字だらけのテーマパークを
何とかするためにできた「アテネ村再建対策室」へ出向することとなる。
市長が選挙対策として作った対策室改め推進室だったが、
メンバーは啓一を含めたったの4人。それもやる気のない人間ばかり。
そして「ペガサスリゾート開発」も市役所の天下り先となっていて、
事なかれ主義の人間ばかりだった。
最初はやる気のなかった啓一だったが、
あまりにもひどい状態に呆れ、
そして小1の息子がお父さんの仕事について
作文を書くと知り、敵や見方を作りながら孤軍奮闘していく。
相変わらずテンポよく読みやすい。
そしてコミカルな登場人物たち。
子ども達も生き生きと描かれている。
最初はどうなることやらと思われていたアテネ村。
啓一は、限られた予算の中でイベントの手伝いをしてもらうため
若いころいた劇団に声をかける。
この劇団員の人たちがすごい!!
特に座長の来宮さんはものすごいバイタリティーだった。
おかげでゴールデンウィークのイベントは、面白い結果に。
来宮たちのおかげでイベントは大成功。
啓一は、市長に気に入られ「新生アテネ村準備室」の室長となり、
アテネ村のためにどんどんいろいろなことを始める。
そんな矢先、市長選がとんでもない結果に。
なんどもあるピンチ。
まだまだ中盤なんだからこれで終わらないよなぁ~と思ってたら、
案の定次から次へと。
解説にもあったけど読後感は、さわやかだけど、苦い。
それでも最後のメリーゴーランドの場面は感動。
実現できなかったのが残念だけど、それはそれでいいんだよね、きっと。
作品の途中で出てくる豆男の「千年先までそうしてろ」は名言。
ぜひ、会社の上司とかに使ってみたいよね