~15日。
おなじみさくらももこさんが、
「富士山」という雑誌の取材のために行った旅のエッセイ。
取材のためとはいえ、随分あちこちに行っている。
ロンドン、ハバロフスク、グアム、韓国、
ローマ、スリランカ、ベニス、広州、
香港、チベット、中国雲南省、そして日本国内の日航、
ヨットで熱海沖の初島、仙台。
それぞれの場所が、章になっていて、
それぞれの思いで、印象に残ったこと、
くだらないこと、ツラかったこと等々が
いつものほんわか、のほほんとした文章で綴られている。
有名どころばっかりじゃなく、え?なんでそこ?というところまで
行っているのがさくらももこらしい。
そこへ行った理由まで書かれていて面白い。
ハバロフスクへ行った理由は、ヨーロッパに行く飛行機の中で、
「ただ今、ハバロフスクの上空を飛んでいます」とアナウンスされ、
前々から気になっていたからという理由。
・・・それで行っちゃう?
チベットへ行った理由は、『富士山』という雑誌に、
チベットの記事があれば、何となく賢そうな雑誌に見えるかもしれないから・・・。
そして、さくらももこは、高山病で苦しむことになる・・・。
紹介されているのは、その国ばかりではなく、
その国で係った人たちのことまで書かれている。
ガイドの人の事や、お店の人。
笑ってしまったのは、韓国で空港からホテルまで案内してくれた女性。
無愛想でこわいそうな女性で、スタッフの人が気をつかって、
その女性が持っているプラダのリュックを褒めると、
「これはニセモノです」ときっぱり言ったとか。
なんだかすごい。
ありふれた旅行記という感じじゃなく、
いろんな意味で楽しめた一冊。
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