19日~21日。
あらすじも知らずに、確か話題になってたなぁ~と、
図書館から借りてきた。
わりと好きな辻村さんだし。
読み始めてみると、予想外の物語。
珍しくファンタジーな感じ。
そういえば、数年前読んだ「名前探しの放課後」も
不思議な感じだったもんね。
死んだ人に会わせてくれる使者(ツナグ)。
会える機会は一度だけ。そして一人にしか会えない。
死者も一度しか機会がない。
この都市伝説のように語られていた話は、事実だった。
なんとか死者に会いたい人たちは、
使者に連絡をつけようと懸命に調べる。
そして使者に連絡をつけることができた人にだけ、
死んだ人に会う機会を与えられる。
急死したバラエティアイドルに会おうとするファン。
使者への連絡先を教えて死んだ母に会おうとする長男。
親友を事故死させた恐怖から、その親友に会おうとする女子高生。
7年間、急にいなくなった婚約者を待ち続ける男。
そして、使者を祖母から引き継ぐことになった高校生。
それぞれがそれぞれの思いを持って死者に会う。
それまでの想いや出来事が書かれてたりする。
最後の章では、使者の立場から。
使者を引き継ぐことになった歩美くん。
歩美くんの両親は、11年前死んでいた。
読んでいて、どうして死んだかは検討が付いたけど、
それでも、衝撃的な事実。
生き残った祖母も歩美くんも可哀想だった。
死んだ人にとっても、生きている人にとっても、
この使者を使っての再会は一度しかない。
なんだか、いろいろと考えさせられる作品だった。
ちょっとしんみりしちゃった。
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Comment
トラックバックさせていただきました。
> ありがちな設定かもしれませんが、一編一編に作者らしい温かさや冷たさがあって楽しめました。
そうですね。
それでもやっぱり辻村さんならではの文章で、楽しませていただきました。
残されたものの苦しみや悲しみ、そして亡くなった人自身も描かれていて、
いろいろ考えさせられるものもありました。
これも大好きな作品です。
> トラックバックさせていただきました。
ありがとうございます。
では、さっそく私も(*^_^*)